―心臓手術と栄養管理
心臓手術後の栄養管理は治療が長引くことを防ぐだけでなく、退院後の生活を良好に過ごすために、とても重要です。心臓手術後こそ食生活をしっかり見直し、合併症や再入院を防がなければなりません。当院には食事に関する専門の医療チームがおり、手術後に患者さんの食欲が低下してしまったときは、効率的に栄養を摂取してもらうために最適な食事内容をご提案します。
日々の食習慣が高血圧・脂質異常をもたらし、心臓病を引き起こす原因となることはすでにご存じでしょう。心臓病になる前から適切な食習慣を心がけましょう。
―飲み込む力と嚥下障害
加齢や病気で飲み込む力が衰えると、食欲が減り、必要な栄養の摂取ができなくなることがあります。また、この低栄養状態から筋肉が減って筋力が落ちる、活動量が減りさらに食事量が減る、という悪循環にも陥りやすくなります。さらに、飲み込む力の衰えは「嚥下障害」を起こし、誤嚥性肺炎につながる可能性もあります。このように、飲み込む力は、高齢者が良好な生活を維持するためにとても重要です。
飲み込む力を維持するために、口元の体操や発声練習を行うこと、食材や食事の形態を工夫することなどが有効ですが、これらは患者さんご自身で行うことができます。
おいしく食べられることは、人生の大きな喜び。
自分の口で栄養のあるものを安全に食べながら、飲み込む力を維持しましょう。
高齢者・心臓病をお持ちの方・心臓手術を受ける方の安全な食事を知る
心臓病と食事の関係について、また、適切な食事の内容や取り方の工夫について、動画でご紹介します。嚥下障害を防ぐための体操や口腔ケアの方法もご紹介します。
飲み込みやすい工夫で、食事を楽しむ
コンビニやスーパーで手に入れやすい代表的な総菜のさばのみそ煮とハンバーグに、ゼラチンやスベラカーゼを用いて作る嚥下食をご紹介します。