心臓病と食事の関係

心臓病と食事の関係

―心臓病とは
心臓病と呼ばれる病気は、非常に多岐に渡ります。成人で一般に多いのは、動脈の硬化によって心臓の血管が狭窄したり、詰まったりして起きる狭心症心筋梗塞、心臓のリズムが乱れる不整脈である心房細動です。そして、この心房細動が原因となり、脳梗塞が発症します。

また、高血圧や心筋梗塞は、心不全の原因となります。心不全とは、さまざまな心臓病の進行した段階で、心臓の機能が低下して十分な量の血液を全身に送り出せない状態のことをいいます。いったん心不全になると、悪化してやがて死を迎えることになる、たちの悪い病気です。日本の心不全の患者数は約100万人と推定されていますが、2035年までさらに増加するとみられます。医療機関にかかる患者さんがあふれることや、積みあがる医療費など、専門家の間では懸念される社会的な問題として認識され、「心不全パンデミック」と呼ばれています。

―生活習慣を改め、心臓病のリスクを抑える
心臓病につながる高血圧や動脈硬化は体質的な素因もありますが、加齢と生活習慣によって進行が加速します。また、肥満、過剰なカロリー、糖質・脂質摂取、喫煙、塩分摂取、運動不足、過剰な飲酒、過度なストレスなどが動脈硬化や高血圧の危険因子となります。若い時からこれらの生活習慣を改めることが何よりも大事ですが、心臓病にかかった後も生活上の注意で改善することが可能です。

心臓を守るための食事

心臓の健康を保つためには、上記のようにふだんの生活習慣に気をつけることが大事です。特に、食事は重要なポイントです。食事によって摂取するさまざまな栄養素は、心臓の機能を健康に保つ役割を果たします。必要な栄養素をバランスよく含み、そして適切なエネルギー量を守ることが大事です。