先天性心疾患のお子さんが、ベストな心臓と身体を保つために
先天性心疾患の診断と治療技術の進歩はめざましく、治療を受けた多くの赤ちゃんが成長し、通常に近い生活を送ることができるようになりました。
一方で、当院で成人期を迎えた先天性心疾患を持つ患者さんにお会いすると、肥満や高血圧、成人病の合併症を持つ方が少なくないことに気づきます。その一因には、小児期から続く生活習慣があると考えられます。ご家庭においてはご家族が、お子さまが適切な生活習慣(「適切な食生活」「適度な運動」「規則正しい生活」)を続けるように意識する必要があります。適切な生活習慣の継続が、お子さまのベストな体と心臓を将来にわたって維持することにつながります。
特に、幼児・学童期の先天性心疾患のお子さまをもつご家族には、適切な生活の習慣化は、病気とともに生きていくための自己管理の機会としても考えること、食に関しては、単に栄養摂取を目的とするだけでなく、お子さまの発達を促す「食育」の機会としても捉えることが、求められます。
先天性心疾患のお子さまとそのご家族が、一緒に楽しみながら作ることができる料理レシピの紹介と、医療の専門家による食事と運動のアドバイスを、動画として作成しました。お子さまに対する「食育」の一環としてぜひご活用ください。